管理のPDCAを回すためには、活動内容を客観的に評価・計測する方法や評価基準を明確にしておく必要があります。いわゆる合否判断です。
日常管理で主に対象とすべきものは「異常」です。「異常」を検出し、異常原因を突き止めて是正処置を図り、再発防止を図らなければなりません。「異常」を検出するためにも、作業の標準化や評価方法、評価基準の明確化は重要になります。
評価方法には、完全一致を求める照合と管理範囲(上限、下限)にあるかの管理限界や中心値管理があります。照合であれば不一致はすべて異常ですが、多くの場合は照合による評価はできず、検出すべき異常と無視すべき異常の判断に苦労することになります。
ものづくり現場では、質、量、コストなど、様々な視点で管理特性を分析します。多くの特性の中から重要となる管理項目を設定し、管理図などを用いて統計的に管理します。管理図は、プロセスの状況を時系列的に把握し、バラつきを抑えることを目的としています。プロセスの評価結果に管理図を適用することで、統計的手法を用いてプロセスの異常を検出する上、プロセス解析にも活用できます。
管理図を活用できるのは、ものづくり現場に限ったことではありません。どのような業務プロセスでも管理図を活用することは可能です。業務の中で発生する様々な異常の検出、原因の究明、是正処置、再発防止処理、効果の確認などを日常管理で徹底していくことが重要です。プロセスの適切な管理を行う上でも、管理図は有効に機能します。
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